- 乾燥する素材、乾燥する量、乾燥する目的、乾燥にかけられるコストといった多くの条件を考えると、どんな乾燥機が最適なのか選ぶことはかなり難しいことです。
- ここでは、一次産品生産業や食品メーカーの皆さまが、乾燥食品を生産される場合を想定して、どのような点に留意して乾燥機を選んだらよいかをまとめました。ご参考にしていだけたらと思います。
棚式熱風乾燥機が第一候補?
- 当社のベストセラー乾燥機「リーダー食品乾燥機」は「棚式熱風乾燥機」です。伝統的乾燥方式で変り映えしません。いわばローテク乾燥機ですが、幅広い食材を乾燥することができる汎用乾燥機であることがセールスポイントです。また、構造がシンプルで、故障が少なく保守が楽、量産機で本体価格も安いことも長所です。
- 以上のようにリーダー食品乾燥機を代表とする棚式熱風乾燥機は汎用性があり、トータル乾燥コストも安いので、乾燥機の選定にあたっては最初にご検討されることをお薦めします。
- 棚式熱風乾燥機が適さない場合もあります。以下で棚式熱風乾燥機に適するかどうかチェックできるようにしましたので、ご参考にしてください。
乾燥機を選ぶ時のチェックポイント
- どのように仕上げたいか?(以下は熱風式乾燥機が苦手な乾燥対象です)
- 形状:形状変化の許容度(高温乾燥で変化しやすい素材)
- 色:色変化の許容度(高温乾燥で変化しやすい素材)
- 含水率:製品水分量の許容度(非常にシビアな数値を必要とする素材)
- 色:色変化の許容度(高温乾燥で変化しやすい素材)
- 何を乾燥するか?(以下は通風式乾燥機があまり得意でない乾燥対象です)
- 素材 :「べとべと」で「くっつきやすい」もの、ゲル状のもの
- 形状:熱風で吹き飛びやすいもの、熱風が通りにくいもの
- 水分量:水分量が均一でない素材の混在乾燥
- 形状:熱風で吹き飛びやすいもの、熱風が通りにくいもの
- 乾燥する量
- 乾燥する量が非常に多い場合は、一般的に「バッジ式」よりも「連続式」が適します。下の「バッジ式乾燥機とコンベア式乾燥機の比較」もご参考にどうぞ。
- 乾燥処理の時間
- 乾燥時間がどのくらい必要か、試験乾燥などで予め確認します。
- 乾燥物を薄くすると、熱風の通りがよくなり、乾燥は速くなります。
- 乾燥に長時間かかるものは、一般的に「連続式」は不適です。
- 乾燥物を薄くすると、熱風の通りがよくなり、乾燥は速くなります。
- 環境条件
- 設置場所:湿度が高い環境。換気がわるい環境は排気装置が必要
- 使用熱源:スチーム、電気は設備容量の制約があります。
- 使用熱源:スチーム、電気は設備容量の制約があります。
- 費用
- 設備投資 :販売量の見込みが立ちにくい段階では、一般的に連続式よりバッジ式が適する。
- 設備増強:スチーム、電気が熱源の場合は、容量の増強費用
- 設備増強:スチーム、電気が熱源の場合は、容量の増強費用
バッジ式乾燥機とコンベア式乾燥機の比較
以下は、バッジ式乾燥機(棚式乾燥機、ひら乾など)とコンベア式乾燥機の比較表です。
バッジ式乾燥機 | コンベア式乾燥機 | |
---|---|---|
処理方式 | バッジ(一括処理) | ライン(連続処理) |
乾燥時間 | 長時間の乾燥が必要な素材に適する | 短時間で乾燥可能な素材に適する |
設置面積 |
比較的小さい | 比較的大きい |
ランニングコスト | 比較的安い | 比較的高い |
メンテナンス | 比較的シンプル | 比較的複雑 |
備考 | 処理量の変化に対応しやすい | 時間当たりの処理量が一定 |